砂時計(愛の劇場)
杏(佐藤めぐみ)は、高校生の頃に祖母の美佐代(大森暁美)に預けた宝箱をかばんに詰めて少し歩いてから家に別れを告げる。その頃、車椅子から少し歩けるようになったあかね(小野真弓)は婚約者の大悟(竹財輝之助)の杏への本心を知っていて別れを告げる。
杏は、藤(渋江譲二)と一緒に行くのをやめにする。杏の本心を知る藤は快く杏と別れるのだった。そして杏に再び会いたがる大悟の頼みを藤は聞いて杏の居場所を大悟に教える。
その後、再会した杏と大悟。杏は大悟との思い出がいっぱいに詰まっている箱を、一度は大悟への想いを吹っ切るために封印したはずだった。それは二人にとっての宝箱には変わりなかった。杏は再びその宝箱を手にし、それを開け、そして大悟は琴ヶ浜を眺めながら、二人が出会ってからの14年間の年月を思い返すのだった。お互いに自分の心を見つめようとしていた。楽しかったこともあった。杏が大事な砂時計を無くしてしまったことから、大悟は必死に砂時計を探し回ってもなかなか見つからないこともあった。大悟がそうやって杏のために何かをするほどに、大悟の婚約者のあかねとはうまくいかなくなっていった苦しい事もあった。
杏は、封印していた箱と一緒に大悟のペンダントも手にしていた。杏はかつてそのペンダントを大悟に返し、大悟の手で捨ててほしいと頼んだ。それは杏と大悟がそれぞれ別々新しい道に踏み出すために、お互いの思い出を捨てようというために言った言葉だった。大悟は今、そのペンダントを捨てるために、この琴ヶ浜にやってきたはずだった。だが杏と大悟のそれぞれのお互いの想いはそこで幾重にも思い巡らされるのだった。
砂時計を逆さにした大悟は過去は未来になる事を杏に告げ、「俺と、一緒におってくれ、俺を幸せにしてくれ」と言って杏の手に砂時計を握らせる。杏はその時12才の時の大悟の「俺が最後まで一緒におっちゃるけん、俺がそばにおっちゃるけん、ずっとずっと一緒におっちゃるけん」という言葉を思い出して涙を流す。微笑み合って接吻をし、ついに抱き締め合う二人だった。
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